XSR700にパフォーマンスダンパーを装着[XSR700カスタム]

カスタム

XSR700って良い意味では味のある鼓動感というか、乗りごたえのあるドコドコ感というかエンジンフィーリングの強いバイクですよね。
トルクフルで回すと2次曲線的にモリモリと盛り上がるパワーが楽しいのですが、回転数に伴って増える振動もなかなかのもの。長距離ツーリングに出ると疲労が手の痺れから先にくるのはちょっとした悩みでもあります。

やっぱり気になるXSR700の振動

そんな振動や揺れを一本のダンパーで緩衝してしまうという、ちょっと眉唾な雰囲気のアイテムがヤマハのパフォーマンスダンパー。

セローやSR用が先行して販売され、先人のレビューを見ると「車格が上がった」「まるで別物のバイクになった」などすこぶる好評なのですが、実際どうなのかなぁと半信半疑でもありました。
がしかし3月にXSR700用が販売されてからはいてもたってもいられず、XSR700乗り出し一周年だし…という理由をこじつけてポチってしまいました!

XSR700用「パフォーマンスダンパー」

そして届いたのがコレ。
定価33,000円、ネットで約28,000円とバイクパーツとしてはなかなか高価な部類ですよね。
どうでも良いことですが、箱がオーセンティックなデザインなのがちょっと嬉しいです。

内容物はこんな感じで、ダンパー、ステー、ボルト・ナット・ワッシャーと取り付け部品は全部揃っています。
作業時間は0.2hとありますが、大きく分解することもないので素人でも30分〜1時間あれば取り付けられるんじゃないかと思います。

作業自体は簡単で、説明書を読めばまず迷うことはないでしょう。
尚、図ではリア側のステー取り付けのところでカバーを取り外すように見受けられますが、カバーとフレームの間に金具を通すだけなのでボルトを抜くだけで大丈夫。

注意点としてはフロント側のステー固定ボルトが星型のトルクスネジになっているのでトルクスレンチが必要なことと、六角に比べてナメやすいことですね。(自分はちょっとナメちゃいました)
あとは規定トルクも記載されているのでトルクレンチがあると尚良いでしょう。

 

ドレスアップ効果(?)もいい感じ

という訳で早速装着。
ちょっと強そうで良い感じじゃないですか!
写真だとサイドカバーに当たりそうな雰囲気ですが、純正専用設計品なので当然ボディとの干渉はありません。

インプレッション

とはいえドレスアップパーツではないので、効果を検証すべく軽く走ってみました。
※ここからのインプレッションは厳密に走り比べた訳でもなくモータージャーナリストでもないのでだいたい7割くらいで読んでいただけると丁度よいかと。
プラシーボかもしれない点も留意してください。

 

ハンドルの振動は激減!

まずエンジンを始動して跨ってすぐ気がついたのはハンドルへの振動です。
ノーマルではアイドリングでもピリピリと微振動が伝わってきたのですが、それがヌメっとしているんです(笑
いやヌメっという表現が正しいか分かりませんが、ほぼ振動は感じられずグローブ越しに伝わってくるのはゴムのグリップの感触なんです。
小さなダンパー1つでこんなに振動がいなされるものなのかと、これは本当に驚きました!

これは走り出してからも効果はてきめんで、スピードが上がってくると実スピードと振動からこれまで体感で予測しているスピードにギャップがでます。
高速道路では幻の7速にギアチェンジしてしまい勝手に驚いてしまいました。
こんなの初めてです(笑

個人的な感想ですが、パフォーマンスダンパー装着後の振動は速度にするとおおよそ-20km/hくらいの体感です。

 

シートの振動はまずまず

シート側の振動はまずまずですかね。

正直さほど気にしておらず苦にもなっていなかったので、ハンドルほどの感動はなかったですが、効果は分かる程度には変化はあったと思います。
 
振動よりもおそらく細かい揺れがいなされたことによる剛性感というか車体の落ち着きのほうが実感できます。
「400ccクラスか!」と感じていたライトなXSR700のキャラクターが「お、大型バイクに乗ってる」と思わせるくらいの安定感を感じました。

 

ロードギャップの揺れの収束が早くなった

ちょっと意地悪なテストをしてみようと、あえて道路のヒビや凹み、マンホールの際などを走ってみました。
荒れた路面からくる振動もしっかりダンパーが仕事をしてくれて、揺れの収束が早くなったと感じました。
柔らかめなノーマルサスペンションなので揺れるは揺れるんですが、例えるならば未装着が「コトン、コトン」というのが「コトッ、コトッ」となり、半拍子くらい早く安定する感じでしょうか。

キャンプツーリングではコンディションの悪い舗装路を走ることも多いので、これは嬉しいアップデートですね!

コーナリングは...よくわからないです

プチツーリングの道中で軽いコーナーがあったのでちょっと遊んでみましたが、自分の腕ごときではあまり変化を感じられないですね。

どこかのレビューでは「グリップ感が増してジトーっと寝る」みたいな感想でしたが、自分にはよく分からなかったです……

ただ、先にも書いたようにフレームの揺れをいなしてくれてる恩恵で得られる安定感から、コーナリング時の安心感は増したように思います。

 

ツーリングユースならオススメ!

ということで気になる人は気になる噂のダンパー!「ヤマハ パフォーマンスダンパー」のレビューでした。

今回は100km程度のプチツーリングの感想ですが、パフォーマンスダンパーの効果は十分体感できたと思います。
とは言え前書きの通り厳密なテストではないしプラシーボの可能性もあるので鵜呑みにしていただきたくないというのはあるのですが、自分は買って満足の一品です!
とりあえずハンドルの振動については文面そのまま受け取ってもらっても大丈夫かなと思います。

 

ただ他で言われている「まるで別物」やら「ワンランク上のバイクになった」とかは自分には体感できなかったですね。

もちろん取り付ける車種によって効果も変わると思いますので何とも言えませんが、個人的には取り付けたところでXSR700は変わらずXSR700かなと感じました。

ただそれは悪いことではなく、XSR700本来の味をスポイルせずより乗りやすくするためのちょい足しグルメみたいなものと考えると、むしろこれくらいが丁度よいんじゃないでしょうか。

的を射た表現か微妙ですが、例えるなら「アーバンスポーツ」が「スポーツツーリング」寄りに変化した感じ。
30,000円前後と決して安価な製品ではなので、街乗りでは費用対効果は薄いかも知れませんが、ツーリングユースならばより楽に、より遠くへ走りに行ける味付けは大歓迎!
振動の減少は肉体的にも精神的にも余裕が生まれるので、ツーリングがメインの方には是非オススメしたい一品です!

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